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- 2009年04月04日
どうも、こんにちは。
ブログ管理者です(v.v)。
まーこれだけ不景気なご時世だからか、一時沈静化していた
「セレブな女性と○○するだけで、1回○万円!」
なんて「逆援助詐欺」の迷惑メールが、また増えてきている今日この頃です(-_-;
そんな折、ネット新聞に下記のような記事が掲載されていたのでご紹介します。
この手のたぐいの話、ほとんどの方は「まったくあり得ない」として無視されるのでしょうが、中には医者などそれなりの立場や知識がある方も被害に遭われたそうで、かなり意外な印象を受けました。
ともあれ、このサイトでもたびたびお知らせしているのですが、記事の最後に記載されている
〈冷静に考えればそんなうまい話があるはずないのに、欲に目がくらんだ人は疑うこともしない。(中略)だまされる側も脇が甘いというか、つけいられる隙(すき)がありすぎる〉
という言葉が、事の本質を非常に鋭く突いているように思います。
http://www.asahi.com/national/update/0403/TKY200904030327_02.html
「「リッチ女性と交際+お小遣い」 医師らコロリ詐欺手口」
ホテル高層階にあるロビーの喫茶コーナー。眼下に東京都庁のツインビルが見える。近くのビルを女性が指した。
「あそこで仕事をしています」
女性は30歳ほど。亡父の事業を継いだ経営者と聞いていた。素材のよいスーツに落ち着いた物腰。上品に見える。
1杯1200円のコーヒーを一緒に飲みながら、近畿地方で土木会社を経営する60代の男性は、その言葉を半ば信じていた。
「高級デートクラブ」から紹介された女性だった。「わがまま交際で満足をゲット」。スポーツ新聞の広告欄で見たそんな文句にひかれて電話した。
女性が退席すると、入れ替わった若い男が説明した。
「女性はあなたのことを気に入ったようです」。30回会う契約で1回に8万円もらえる。正式な紹介には350万円必要だが、最後に多額のボーナスもつくので、あなたがもうかる仕組みと言われた。
入金後、次の機会がこない。何度聞いても、女性は海外に出て今は会えないという。疑問がめばえた。
やられたかもしれない――
昨年、都内の主犯格の男(30)が逮捕された。起訴された分だけで被害者9人、計約1億3200万円。検察の論告によれば、全体で約350人、被害総額8億円にのぼる詐欺だった。
交際相手を求める女性は金持ちだけ。入会してつきあった男性は小遣いまでもらえる――。そんな話に医師や経営者ら、社会的地位の高いとされる人が次々ひっかかった。
交渉役から女性の手配まで担った主犯格の男と面会を重ねて聞いた。なぜだませたのか。
「女性が金を払って、男性を愛人として契約する。なさそうで、ありえない設定ではない。金持ちだけど、夫に不満を抱いてホストに入れあげる妻。そういう話が世の中にあるじゃないですか」
精悍(せいかん)な顔つき。質問の意図を素早くつかみ、快活に答える。柔和な笑顔が印象的だ。
「男性が惹(ひ)かれる状況をつくり上げる。そんな話が本当にあるのか怪しいものだけど、男性だって女性とつきあって金も欲しい。甘い汁を吸いたい。そういう心理を逆手にとる」
広告に載せたフリーダイヤルに電話がくると、身分証のコピーをファクスさせて、話を進める。好みの体形は? 女優でいうなら誰? 職業や収入なども聞くが、隠したがる人が大半だ。だから、さりげなく探る。
車はアピールできますか? ベンツ? 女性が喜びますよ。
そんな会話から、引き出せそうな金額を見積もる。
女性は、つてのある風俗店などから紹介してもらう。5~10人いれば足りた。
「金持ちみたいな格好にしてきて」と注文すれば、ルイ・ヴィトンやエルメスといった高級バッグやスーツを身につけてくる。あとは簡単な口裏合わせをするだけだった。
「本当の金持ちか、素人が見てもわからない。不倫とか事情があるから互いに素性は明かしたくないはずだし、細かいことは聞かれない」
引き合わせは各地の高級ホテル。スイートも使った。女性から小遣いを渡し、交通費やホテル、食事代も女性持ち。毎回20万円近くかかったが、必要経費だったという。
「好みの女性に実際に会わせてセックスもし、デートでは映画を見に行ったりする。男性の願望をかなえていたから、信用された」
被害は全国に広がる。千万円単位の被害にあった人も珍しくない。「海外へ行った」などの理由で女性と会えなくなると、別の女性を紹介されては新たに金を求められる。
8千万円以上だましとられたある医師は「まさか自分が、と思った」と話す。銀行から送金するときに男と携帯電話で話しながら、「振り込め詐欺じゃないよね」と冗談めかして言ったことさえあったという。「詐欺とわかり、自殺すら考えた」と憤り、声を震わせた。
地裁の論告で、検事は「家族に打ち明けられずに泣き寝入りしている人が多い。後ろめたい心情を逆手にとった卑劣でこうかつな犯行」と指摘した。
男はいう。
「被害者はみんな、怪しいとは思っていたはず。でも心のどこかできっと大丈夫だと信じてしまう。その見極めが甘い人はだまされてしまう」
男は1億円を超す分け前を得たが、結局、被害弁済ではき出した。一審判決は懲役4年6カ月。
3月半ば、刑が確定する直前に記した手紙が届いた。雑誌の詐欺事件特集から書き写したという一文があった。
〈冷静に考えればそんなうまい話があるはずないのに、欲に目がくらんだ人は疑うこともしない。(中略)だまされる側も脇が甘いというか、つけいられる隙(すき)がありすぎる〉(井上恵一朗)
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